競走馬の育成牧場で働くには

育成牧場には、生産牧場からやってきたサラブレッドを
競走馬としてデビューさせる前の育成牧場と、
トレセン近郊の現役競走馬の休養や調整を行う育成牧場があります。
同じ育成牧場でも、仕事の内容が違います。

最近では、競馬はひと昔前のように、「ギャンブルを楽しむ!」と言うイメージよりも、むしろ、スポーツとしての競馬、文化として楽しめる血統のスポーツというイメージが強くなってきたことから、競馬のファンには、大人だけでなく若者や女性が増えたことを背景に、サラブレッドという動物に興味を持ち、将来は競走馬の仕事がしたい!牧場での仕事がしたい!という若者が増えて来ました。競走馬の牧場には、それぞれ「生産牧場」「育成牧場」「種馬場」と、大きく分けて3つに分かれます。その3つの牧場とも役割はそれぞれで、当然ながら仕事内容もちがってきます。

種馬場とは、すでに競走馬として活躍し優秀な雄馬たちが過ごす牧場です。一方、生産牧場では、繁殖牝馬が過ごし(お母さん馬)その種馬場の雄馬との交配によってこの世に生を受けて誕生する仔馬を育てる牧場をいいます。さらに、育成牧場では、生産牧場で生まれた仔馬から、人が乗れるように、また競走馬になるための基本的なトレーニングと馬と人の約束事を覚えさせる調教を行っている牧場をさします。具体的には、馬の背中に鞍をつけたり、馬装具の取り付けなど、あらゆる基本訓練を中心とした馴致調教(じゅんちちょうきょう)が行われます。これを専門用語で「ブレーキング」とも言います。こうした育成牧場での馴致調教やブレーキングが終了すると、本格的な調教が行われます。他の馬と並走して走らせる“あわせ馬”、坂道を活用したハンロ(坂路)調教など、トレーニングセンターに入るための基本的な訓練を行っていくのです。

競走馬は毎年8000頭近く生まれます。そのうち競走馬としてデビューすることができる馬は、毎年5600頭程度です。無事、この世に生まれてきたサラブレッドでも、馬主さんが見つからなかったり、調教過程での事故や病気、また能力が十分に発揮されなかったり…など、さまざまな理由があります。走るために生まれてきた馬が無事に、競走馬として競馬場を走らせる基本調教を行うのが、これら牧場役目と言って過言ではありません。

育成牧場での仕事

毎年9月ごろ、離乳(母馬との別れ)した当歳馬たちが育成牧場にやってきます。そして、いよいよ馴致調教(ブレーキング調教)が始まります。人が騎乗するうえで欠かせない人と馬との約束事を教える大切な基礎調教です。 そして、こうした馴致調教が終わると、本格的な運動調教が始まるのです。こうした調教の良し悪しが、その馬の商品価値を定めると言われるほど、これらの基礎調教はすごく大切で重要なのです。「育成」とは、競走馬が中央競馬のトレーニングセンターや地方競馬(競馬場)の厩舎に入厩するまでの全過程のことを意味し、育成牧場とは、生産牧場からトレーニングセンター(地方競馬の場合は厩舎)までのつなぎ役なのです。何も知らない生産牧場からやってきた元気いっぱいの馬たちに、鞍をつけることを教え、人が乗ることを馴らし、ハミでの操作ができように教え、乗り手の意思で馬が動くように調教する…。こうした馴致調教を経て、やっと本格的な調教が可能となり早く走るための体をつくり、育成牧場を卒業し、いよいよJRAのトレーニングセンターに出向くことができるのです。

よくある質問Q&A

Q:育成牧場で働くにはどんなことが必要ですか!?
A:競走馬の育成牧場で働くには、やはり馬に対する「騎乗技術」と「馬を扱う知識」が必要となります。就職してから、すぐに実務に取り掛かるため、まったく未経験者からの就職は、かなり難しい状況だと思います。育成牧場は、圧倒的な人材不足傾向にあり、乗り役(馬に乗れる人)をどこの牧場も探している状況です。馬に関する技術と知識は絶対に必要だと思います。

Q:生産牧場で働くにはどんなことが必要ですか!?
A:育成牧場に比べて、馬に騎乗する機会はほとんどありません。したがって、馬に乗る騎乗技術は特に求められないので、乗馬未経験者でも就職することはできます。しかし、馬の管理面や、馬の取り扱いなどは、仔馬を持つ繁殖牝馬(母馬)の管理やその仔馬を管理していく仕事であるため、動物が好き、馬が好き…でないと続けられる仕事ではありません。体力面が必要に求められ男性スタッフが求められる一方で、母性本能を持つ女性を求める声が増えているのも事実です。

Q:コネがなくても育成牧場や生産牧場で働くことはできますか?
A:はい可能です。特に牧場業界においてもコネがないと入れないということはまずありません。各牧場における採用条件を満たせば、コネがなくても採用されますよ。

Q:育成牧場や生産牧場の仕事は、住み込みが多いのでしょうか?
A:そうですね。ほとんどの牧場は住み込みです。住み込みと言っても、牧場のなかに社員寮があるところもあれば、牧場の近くにアパートを借りて生活している人もいます。実家から通う…というのは、実家の近くに牧場がある場合など以外は難しいですね。

競走馬の育成牧場で働くには!?

ワンポイントアドバイス!

競走馬の生産牧場、そして育成牧場とも、生命ある動物「サラブレット」を扱うと同時に、数千万円~数億円といわれる馬主さんの貴重な財産である競走馬を扱う仕事です。どちらの牧場であっても、中途半端な夢やあこがれだけではけっして務まらない仕事であることはいうまでもありません。近年、競馬は多くの若者に親しまれ、スポーツ観戦また文化として愉しまれるようになったことを背景に、馬の仕事がしたい!サラブレッドに関係ある仕事がしたい!という若者が増えて来ました。また、同時にどんどん若手の力を必要とする多くの牧場は、深刻な人手不足の状況にあるのも事実です。働きたいという多くの若者がいる。そして、働いてほしいという多くの牧場がある…。しかし、その両方のニーズが存在しても、そこに大きなミスマッチが生じているその大きな理由は、「馬の経験と知識」なのです。ある程度の乗馬経験と馬を扱うことのできる知識、そうした即戦力だけを牧場が求めているのもまた事実なのです。未経験者と業界をつなぐ架け橋の場であり、同時にそうした職業訓練が高校の単位になる…。全国の多数育成牧場との連携で、育成牧場への就職はもちろんJRA厩務員課程受験にも大きな力を発揮しています。

»本校の厩務員・牧場就職コースへ
今日の学校ブログ ジョッキーになるには
お電話でのお問合せ・資料請求・学校見学はコチラ

明蓬館高等学校 連携
馬の学校 東関東馬事高等学院

050-6875-3336

■電話受付時間:
朝10時~17時
■所在地:
千葉県山武市雨坪10番地
■会社名:
(株)馬事学院/通称:バジガク
会社概要:馬事学院の会社概要

【入学可能エリア】
【応募可能エリア】
【入学対象エリア】

北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県栃木県群馬県茨城県埼玉県千葉県東京都神奈川県新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県関東関西名古屋大宮横浜市川崎市東北甲府九州近畿